【弁護士解説】不貞行為があっても慰謝料は70万円!?減額が認められた裁判例とは

「不倫をされたのに、慰謝料が思ったより少なかった…」
そんな声を聞くことがあります。

今回は、実際に不貞行為が認定されたにもかかわらず、慰謝料が70万円にとどまった判例を紹介します。


🔍 事案の概要

原告である妻が、夫の不貞相手である女性を相手取り、慰謝料請求訴訟を提起した事案です。

夫は過去に、PTA活動を通じて知り合った女性との不貞関係になったことがありました。

この出来事をきっかけに、夫婦は離婚に合意しましたが、子どものために「仮面夫婦」として同居を継続していました。
つまり、実際には婚姻関係を維持しつつ、外形的には夫婦の形を保っていた状況です。

裁判において、不貞行為そのものは「1回のみ」と認定されました。


⚖️ 裁判所の判断ポイント

裁判所は、次のような事情を踏まえて、慰謝料を70万円と認定しました。

▫️ 慰謝料が低額にとどまった理由:

  • 不貞行為は1回のみであること
  • 夫婦はもともと不仲であり、婚姻関係はすでに形骸化していたこと
  • 不貞の後も離婚せず、現在まで同居を続けていたこと
  • 被告の行為によって、婚姻関係が破綻したとはいえないこと

裁判所は、これらの事情を総合して、「不貞行為はあったものの、婚姻関係への影響は限定的だった」と判断しました。


📝 弁護士の視点:慰謝料=必ず高額とは限らない

このように、不貞行為があったからといって、必ずしも高額な慰謝料が認められるわけではありません。

裁判では、以下のような事情が考慮されます:

慰謝料に影響する主な要素内容
不貞の期間・回数一度きりか、継続的か
婚姻関係への影響破綻につながったかどうか
夫婦の関係性すでに冷え切っていたかどうか
被告の態度反省・謝罪があったか等

✅ まとめ:不貞慰謝料の金額は、ケースバイケース

本件のように、「不倫はあったが、慰謝料は70万円にとどまった」というケースもあります。
慰謝料の金額は、不貞行為の有無だけではなく、婚姻関係の実情や破綻との因果関係などが細かく判断されるため、事案ごとに大きく異なります。

慰謝料請求を検討されている方、あるいは請求された側の方も、まずはご自身のケースがどのように評価されるのか、弁護士にご相談されることをおすすめします。

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