離婚調停について教えてください。

離婚Q&A

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1 離婚調停って何?

 「離婚の話し合いが難航したために,調停の手続きを利用した」という話を聞いたことがあるかもしれません。離婚をするにあたっては,まずは当事者同士で話し合いをするのが第一ステップです。当事者同士で話し合っても解決できないようであれば,調停の手続きを利用することが一般的です。

離婚調停は家事調停の手続きの一つで,家庭裁判所の手続きとして行われるものであり,裁判所が当事者間の間に入って,話し合いを調整しながら,当事者間の合意を目指す手続きです。

2 離婚調停はどのように話し合い行われるの?

 離婚調停では,直接当事者同士が顔を合わせて話すことはせず,一人ずつ2人の調停委員と話をすることになります。離婚調停の場合は,調停委員は男女で担当します。

 まずは,申立たてをした当事者と調停委員が30分ほど話をして,その次に相手方当事者が調停委員と30分ほど話をします。相手方が当事者の話が終わると,再度申立たてをした当事者と調停委員が話をすることになります。このように交代で話し合いが進められます。このようなやりとりを2,3回ほど繰り返して,その日の調停期日は終了となります。1日で解決するということは滅多になく,次回の期日の調整をして,調停での話し合いが引き続き行われることになります。

3 話をする調停委員は裁判官ではないの?

 調停委員会は,裁判官と二人の調停委員から組織されます。実際に話をすることになる調停委員は,裁判官ではなく,社会貢献や地域貢献などの活動の経験が豊富な60歳から70歳くらいの一般の方です。弁護士などの法律の専門家も調停委員になることもありますが,離婚調停では弁護士が調停委員を担当することはあまりないです。

 裁判官は,基本的には直接の話し合いに参加することはありませんが,調停が成立して終了するとき,もしくは,調停が不成立で終了するときには,裁判官から直接その旨の説明を受けることになります。

 話し合いが難航して進まない場合などに,裁判官が,当事者から話を聞く,あるいは当事者を説得するということもありますが,そのようなケースは稀です。

 基本的に裁判官は話し合いには加わりませんが,話を大まかな進め方などについては裁判官を含めた調停委員会で協議しながら決められています。

4 調停では話し合いが纏まらなければどうなるの?

 調停は話し合いで解決するための手続であるため,当事者間の話し合いが纏まらなければ不成立となり,解決できないまま調停手続は終了します。調停手続は,訴訟とは異なるため,最後に裁判所が争いごとについて白黒付けてくれるわけではないのです。

 調停での解決が難しいようであれば,訴訟の手続きに移行して解決を目指すことになります。調停が不成立となっても自動的に訴訟に移行するわけではないので,調停が終了した後に,どちらかの当事者から訴訟提起をする必要があります。

5 最後に

 調停の話し合いは,法的な内容も多岐にわたり,ご自身のみで対応することは難しいです。調停の場でご自身の意向を伝え,有利に解決を導くためには,弁護士に依頼することも検討されたほうがよいです。

  ご相談,ご質問ご希望の方は,こちらからお問合せください。

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